おはな(鼻)ばたけに生まれた角栓の子供、ニュルオは知らないことばかり。のんきでばかげたカクセンパイ(先輩)、角栓界に詳しいカクセンセー(先生)、ダイエットやおしゃれに夢中なニュナなど個性的な角栓たちに出会ってニュルオは成長していく…。
人の鼻の上という極小の世界を舞台に、忌み嫌われる角栓を擬人化した発想の転換が実に見事です。キモ可愛いキャラクターたちが繰り広げる不条理な会話劇は、美醜の価値観を根底から揺さぶり、無意味な存在に宿る滑稽なまでの生命力を描き出しています。このニッチな視点こそが、視聴者の常識を鮮やかに裏切る本作の真骨頂です。 テンポの速い演出と、声優陣の振り切った演技による相乗効果も特筆すべき点です。自らの消えゆく運命を悟りながらも、シュールなメタ発言を連発する彼らの姿には、現代社会の閉塞感を笑い飛ばすような強烈なエネルギーが宿っています。短尺ながらも凝縮された批評精神と独自の美学は、一度触れたら忘れられない中毒性を放っています。