世界最高のポルノスター、ロッコ・シフレディの人生をつづるシリーズ。貧しい生い立ちからポルノ王の座に上り詰めていく道のりを、実話を基に映し出す。
本作が描くのは、単なるポルノスターの立身出世伝ではなく、一人の男が記号として完成されていく過程の孤独と渇望です。主演のアレッサンドロ・ボルギが見せる、野性と繊細さが同居した表現は圧倒的。虚像と実像の狭間で揺れ動く眼差しには、言葉を超えた悲哀と強烈なカリスマ性が宿っており、観る者の魂を激しく揺さぶります。 映像美も白眉であり、猥雑さと神聖さが交錯する演出は、性愛を人間の根源的なアイデンティティの問題へと昇華させています。欲望の果てに見出す愛とは何か。虚飾を剥ぎ取った先に残るむき出しの人間性を、これほどまでに気高く、かつ残酷に映し出した作品は稀有であり、まさに大人のための至高の人間ドラマと言えるでしょう。
音楽: Ralf Hildenbeutel
制作会社: The Apartment Pictures / Groenlandia