あらすじ
占いを道楽にしてるグータラ親父、×五郎に代わって、八百屋の八百×を切り盛りしているのは息子のア太郎だった。その×五郎が死んで天国に行ってしまい、ア太郎は一人で八百屋を続ける決意をする。
ひょんなことから自分を慕うようになった弟分のデコッ八を店員に、今日も忙しく働いている。
天国に行きそびれて居座りつづける幽霊の×(バツ)五郎や、ア太郎の弟分となったブタ松一家、タヌキの尻尾を持つココロのボス、ベランメエの言葉をしゃべるおかしなネコ・ニャロメといった連中がからんできて、町内では今日も騒ぎのタネは尽きない。
作品考察・見どころ
本作の真髄は、理不尽な日常を圧倒的な熱量で笑い飛ばす、野生的とも言える人間賛歌にあります。登場するキャラクターたちの破天荒な振る舞いは、単なるギャグの枠を超え、現代社会が忘れかけている剥き出しの生命力や、他者の不完全さすらも丸ごと肯定する圧倒的な寛容さを私たちに突きつけてきます。
永井一郎、野沢雅子、加藤みどりという伝説的キャスト陣による丁々発止の掛け合いは、まさに圧巻の一言です。声の芝居だけで空間を震わせ、観る者の感情を沸点へと導くその熱量は、今の映像作品では決して味わえない爆発力を秘めています。この狂騒の中に宿る切なさと温かさに触れたとき、あなたは明日を生きるための真の活力を受け取るはずです。