本作の真髄は、思春期特有の揺らぎを「っぽさ」という言葉で肯定した瑞々しい演出にあります。山下智久と相葉雅紀という、後に時代を象徴する二人が放つ剥き出しの純粋性は、計算では辿り着けない奇跡的な輝きを放っています。未完成ゆえの美しさと危うさを等身大で体現する彼らの芝居は、観る者の心に強烈なノスタルジーを呼び起こします。
原作漫画の繊細な心理描写を、実写ならではの視覚的躍動感へと見事に昇華させている点も白眉です。紙面では描ききれない一瞬の視線の交差や、若さゆえの熱量をカメラが捉えることで、自分探しという普遍的なテーマに圧倒的な説得力を与えました。軽妙なコメディの中に、自己を確立しようとする真摯な哲学を宿らせた、青春群像劇の傑作です。