あらすじ
第二次世界大戦末期、目の見えないフランス人少女とドイツ人兵士の運命が思わぬ形で交錯する。
作品考察・見どころ
本作の核心は、実際に視覚障害を持つアリア・ミア・ロベルティが放つ圧倒的な実在感と、絶望の中で「声」が紡ぐ希望の尊さです。映像では、音という不可視の要素を、光に満ちた抒情的なカメラワークで鮮烈に可視化。戦争の暗雲を突き抜ける人間の魂の輝きを、極限まで引き出しています。
原作が持つ重層的な独白を、本作はドラマならではの緩急ある演出へと昇華させました。特にラジオの周波数が結ぶ「他者との共振」は、音響効果によって身体的な感動として視聴者の心に響きます。目に見える悲劇を超えた先にある、見えない光の力に心震えずにはいられない傑作です。