あらすじ
私立隅田川高校2年B組の桐谷修二はノリのいい自らを演じることによって、クラスでの人気者のポジションを確立している。そんな修二にとって、とことんウザイ存在としてクラスでも浮きまくっている草野彰には調子を狂わされっぱなしだが、彰は修二のことを親友だと思い込んでいる。そんなある日、小谷信子という転校生がやって来た。暗くて不気味な信子は早々不良グループからイジメられることに。見かねた修二は彰とともに、イジメられっ子から人気者へと生まれ変わらせるべく、信子をプロデュースすることを引き受ける。
作品考察・見どころ
青春の虚無感と自意識をプロデュースという虚飾で包み込み、その裏にある真実の友情を炙り出す演出が秀逸です。修二の孤独と彰の軽やかさ、信子の不器用な誠実さが交錯する様は、キャスト陣の圧倒的な存在感で色鮮やかに描かれます。仮面を被り生きる現代人の哀愁と、それを打破する繋がりの尊さを鋭く突いた傑作です。
原作の冷徹な世界観を、三人組の絆という光り輝く物語へ大胆に再構築した点はドラマ史に残る英断です。特に彰の追加は、作品に多層的な救いをもたらしました。不完全な少年少女が放つ刹那的な煌めきは、映像だからこそ表現し得た魔法であり、今なお観る者の心を激しく揺さぶり続けています。