この作品の真髄は、冷徹な歌姫が愛に目覚める過程を圧倒的な色彩美で描いた点にあります。チャールズ・ディケンズの原作が持つ「魂の救済」という重厚なテーマを華やかなエンタメへ見事に昇華。エゴイズムの虚しさと慈しみの尊さを、世代を超えて心に響く情熱的なメッセージとして提示しています。
原作の老翁を歌姫へと大胆に改変したことで、成功への執念と孤独という葛藤がより繊細な質感を持って描かれています。活字では想像するほかなかった劇場のきらめきや幻想的な世界観が、CGアニメ特有の演出と歌唱によって躍動。不朽の名作を視覚的カタルシスへと繋げた、映像ならではの意欲作です。