この作品は、第一次大戦下の過酷な時代を生き抜く少女の精神性を瑞々しく描いた人間ドラマです。奈良岡朋子氏の慈愛に満ちた語りは、物語に深い叙情性を与えています。運命に翻弄されつつも野に咲く花のような強さを失わないジュリーの姿は、観る者の心に静かながらも強烈な感動を呼び起こします。
不条理な戦争を子供の視点から描くことで、平和への祈りが鮮烈に浮き彫りになります。三ツ矢雄二氏や槐柳二氏ら実力派の演技と繊細な演出が重なり、絆の尊さを現代に問いかける本作は、今こそ再評価されるべき不朽の名作と言えるでしょう。