本作の真髄は、運命に翻弄される魂たちが紡ぐ、痛切なまでの自己犠牲と情愛の美学にあります。ヤン・ミーが見せる凛とした強さと、チェン・ウェイティンの静寂の中に秘めた激情が、愛するがゆえに遠ざけるという究極の愛を体現しています。真珠をモチーフにした幻想的な色彩設計は、切なくも高潔な世界観を完璧に具現化しており、視覚的にも圧倒されます。
単なるロマンスを超え、国家の安寧と個人の幸福の間で揺れる人間模様が重層的に描かれています。命を共有する呪縛とも言える絆が、登場人物の選択に深い葛藤を与え、観る者の心を激しく揺さぶります。使命に殉じる者たちの気高さと、その裏にある孤独を浮き彫りにした演出は、まさに大人のための至高のファンタジー史劇といえるでしょう。