カトリック系女子校を舞台にクリスマスケーキを巡って描かれる、無邪気さと欲望と幻想の物語。
アリス・ロルヴァケル監督が紡ぎ出す本作は、16ミリフィルムの粒子がもたらす温かみと、寄宿学校の厳格な空気感が奇跡的なコントラストを描いています。少女たちの無垢な瞳が捉える世界は、規律や道徳といった大人の都合を軽やかに飛び越え、観る者の心に忘れかけていた自由の尊さを鮮烈に突きつけます。 この作品の本質は、抑圧の中で見出される小さな反逆と、分け合うことの根源的な喜びを、寓話的なユーモアで包み込んでいる点にあります。アルバ・ロルヴァケルを筆頭としたキャスト陣の、計算を超えた生きた表情が、偽善を暴き出す真実の鏡として機能しており、その瑞々しい輝きは観終えた後も長く心に留まり続けるでしょう。
監督: Alice Rohrwacher
脚本: Alice Rohrwacher
制作: アルフォンソ・キュアロン / Carlo Cresto-Dina / ガブリエラ・ロドリゲス
撮影監督: Hélène Louvart
制作会社: Tempesta / Esperanto Filmoj