宮崎の眩い陽光と逆巻く波を背景に、思春期の葛藤をサーフィンという身体表現へ昇華させた演出が実に見事です。自然の厳しさと美しさを通じて自己を確立していく過程が瑞々しく、吹き抜ける潮風さえ感じさせる映像美は、観る者の心を浄化し新たな一歩を踏み出す勇気を与えてくれます。
主演の池間夏海の透明感と、田中麗奈、玉山鉄二らの静かな熱演が、家族の絆というテーマに深い説得力を与えています。人生のままならない波をどう乗りこなすか。その本質的な問いに対し、理屈ではなく美しい情景と魂の叫びで鮮烈な答えを提示する珠玉の一作です。