廖偉雄が演じる阿燦というキャラクターが放つ、泥臭くも愛らしいバイタリティこそが本作の核心です。八十年代香港の熱気を背景に、小市民が知恵と度胸で世を渡る姿は、単なるコメディを超えた人間味に溢れています。林建明や駱應鈞との絶妙な掛け合いが、騙し合いのスリルの中に独特の多幸感をもたらしています。
視覚的な笑いの奥に、一攫千金を夢見る時代の狂騒としたたかな生存戦略が描かれている点も秀逸です。知略を尽くすコンゲームの面白さは、当時の香港映画が持っていた純粋な躍動感を象徴しています。観客は滑稽な騒動を楽しみながら、泥中から這い上がろうとする生命の輝きに、熱い興奮を覚えずにはいられません。