一九九九年の閉塞感を背景に、人間の狂気とエロスを極限まで研ぎ澄ませた映像美が本作の真骨頂です。不穏な空気は単なるスリルを超え、観る者の生理的感覚を激しく揺さぶります。光と影を巧みに操った耽美的な演出は、崩壊しゆく少女たちの精神性を残酷なまでに鮮明に描き出し、一度足を踏み入れれば逃れられない迷宮のような魅力を放っています。
里見瑤子らキャスト陣の魂を削るような熱演も圧巻です。無垢な存在が深淵へ堕ちる様を、台詞以上に雄弁な眼差しで体現しており、その生々しさは心に深い爪痕を残します。人間の本質に潜む孤独と渇望を抉り出した純度の高い映像体験であり、まさに世紀末の闇を象徴する衝撃作と言えるでしょう。