フジテレビ系にて不定期放送中、ドキュメンタリーの手法を用いてフィクションをノンフィクションに見せるホラードラマの第1巻。ある無人のビルに侵入した大学生4人だが、突然、ひとり居なくなったことに気づく。3人は当初気にもしなかったが…。
本作の魅力は、ドキュメンタリーという形式を突き詰め、虚構と現実の境界を消失させる圧倒的な没入感にあります。日常の風景に潜む違和感という毒が静かに回っていく演出は秀逸です。視覚的な恐怖に頼らず、観客自らが映像の隅々に隠された不都合な真実に気づかされる構成が、言葉にできないほど不気味な心理的圧迫感を生み出しています。 演者の生々しい佇まいは、視聴者が「見てはいけないもの」を覗き見ているという罪悪感を加速させます。本作が提示するのは、表面的な事象の裏側に潜む人間の業や、多角的な視点を持つことの恐ろしさです。画面に映るものだけが真実とは限らないという強烈なメッセージは、情報の不確実性を突きつけ、鑑賞後も消えない戦慄を魂に刻み込みます。
監督: 長江俊和
脚本: 長江俊和
制作会社: Pony Canyon