1930年代の不況という過酷な時代を背景に、少女の純粋な瞳を通して人間の誇りと連帯を鮮やかに描き出した秀作です。主演のアビゲイル・ブレスリンが見せる瑞々しく芯の強い演技に加え、脇を固める実力派俳優陣の調和が、困難な状況下でも屈しない個人の尊厳を見事に体現しており、観る者の心を激しく揺さぶります。
本作はファミリー映画の枠を超え、偏見に立ち向かう勇気や真実を追求する精神が、軽快なミステリーとして見事に昇華されています。色彩豊かな映像美と重厚な人間ドラマの対比が素晴らしく、絶望の中でこそ輝く善意を再確認させてくれる、知性と勇気に満ちた珠玉のエンターテインメントです。