あらすじ
深海 晶、30歳。「常に笑顔」で「仕事は完璧」、誰からも好かれ、愛されている女。根元 恒星、33歳。「世渡り上手」で「人当たりがよく」、女にモテる敏腕会計士。人生うまくいってるようで、ままならない二人が仕事終わりのクラフトビールバーで偶然出会った。 赤の他人だからこそ本音でぶつかる中で、傷つきながら自分らしく踏み出す姿を時に笑えるコメディで、時に切なくジリジリと描きます。本能のまま「野生の獣」のように自由に生きられたらラクなのに… 脚本家・野木亜紀子が現代に生きる人々のリアルに徹底的にこだわって描く、「全ての頭でっかちな大人」に送る、新しいラブストーリーがはじまります!
作品考察・見どころ
この作品の真の魅力は、終戦直後のドイツの収容所で実際に撮影された圧倒的なリアリズムにあります。戦争映画でありながら、銃火器の応酬ではなく、囚われの身となった男たちの「心の機微」に焦点を当てた演出が秀逸です。偽りの身分を背負い、物理的な拘束を超えて真実の愛を模索する主人公の葛藤は、観る者の魂を激しく揺さぶります。
主演のマイケル・レッドグレーヴが見せる、繊細かつ重厚な演技は圧巻です。実の妻であるレイチェル・ケンプソンとの共演が生み出す、手紙を通じた魂の交流には、フィクションを超えた純粋な情熱が宿っています。極限状態でアイデンティティを問い直す人間の尊厳が、静謐な映像美と共に刻み込まれた、今こそ観るべき珠玉の人間ドラマです。