関東に直下型地震が発生して数週間。都市の機能は回復しつつあった。しかし、地震の影響で太平洋の海水温が上昇。史上最大規模の巨大台風によって起こった大規模な高潮が東京の臨海副都心や汐留などを直撃し、東京はパニックに陥る。
本作の真骨頂は、極限状態における人間の尊厳を、圧倒的なスケールと静寂の対比で描き出した演出力にあります。瓦礫の下から響く「252」という信号が、絶望を希望へ変える瞬間のカタルシスは、映像表現でしか到達できない緊迫感に満ちています。音と光を巧みに操った演出が、観る者を閉鎖空間へ引きずり込み、生命の拍動をダイレクトに伝えてきます。 伊藤英明と内野聖陽が体現する、信念を背負った男たちの対峙も見逃せません。生きて帰ることの重みを問いかける熱演は、観る者の魂を激しく揺さぶります。災害パニックに留まらず、救出する側とされる側の双方が放つ生命の輝きを描き切った点に、本作が持つ「決して諦めない」という不屈のメッセージが凝縮されています。
監督: 水田伸生
脚本: Yoichi Komori / 水田伸生 / 斉藤ひろし
音楽: 岩代太郎
制作: 奥田誠治 / 佐藤貴博 / 下田淳行
撮影監督: 林淳一郎 / さのてつろう
制作会社: AX-ON / VAP / Nippon Television Network Corporation