あらすじ
パリの高台にある一軒家で夫・ピエールと娘たちと暮らす優秀な弁護士のアン。ある日、ピエールの前妻との間にできた17歳の息子・テオが引っ越してくる。馴染もうとしないテオにアンは思いやりを持って接するが、次第にテオと情熱的な関係となり…。
作品考察・見どころ
本作は倫理と欲望の危うい境界線を、冷徹かつ官能的に描き出した衝撃作です。平穏な日常がひとつの選択によって崩壊していく過程は、単なるスキャンダルを超え、人間の支配欲や自己保身の本能を浮き彫りにします。静謐で美しい夏の情景が、かえって内に秘めた残酷さを際立たせ、観る者の心に逃げ場のない緊張感を突きつけます。
主演のレア・ドリュッケールの演技は、理知的な仮面の裏で渦巻く狡猾さと脆弱さを体現しており圧巻です。若さゆえの純粋さを放つサミュエル・キルシェとの視線の交錯は、どの台詞よりも雄弁に欺瞞を物語ります。法を司る者が堕ちていく背徳の美学と、その果てにある冷徹な結末に、震えるような映画的興奮を覚えずにはいられません。
興行成績
興行収入: $1,022,551 (2億円)
※製作費・興行収入はTMDBのデータを参照しています。収支は(興行収入 - 製作費)で算出したFindKey独自の推定値であり、広告宣伝費や諸経費は含まれません (1ドル=150円換算)。