人類が月に降り立った歴史的瞬間、その光の影で情熱的に生きていた女性たちの内面を本作は鮮烈に描き出します。壮大な宇宙開発という公の歴史に対し、家庭の片隅で揺れ動く感情の機微を対置させる演出が実に見事です。マリー・ビュネルら名優たちが体現する、しなやかで力強い生命力は、観る者の魂を激しく揺さぶるでしょう。
世代の異なる女性たちが織りなすアンサンブルは、伝統と自由への渇望が交錯する瞬間の輝きを捉えています。軽妙な笑いの中に、自己の尊厳を求める切実な祈りが込められた本作は、足元の現実に真摯に向き合うことの気高さを教えてくれる至高の人間讃歌です。宇宙よりも深く、複雑で美しい女性たちの小宇宙に、ぜひ触れてみてください。