皆から「ねずみ先生」と呼ばれる32歳の主人公はある日突然国家機関にサイボーグに改造されてしまう。 愛する者のために戦い、傷つきボロボロになった彼はある一つの選択をする。 セカイ系作品への一つのアンサー作品。
本作の魅力は、異形のビジュアルからは想像もつかないほど、剥き出しの人間ドラマが描かれている点にあります。SFという枠組みを借りつつ、核心にあるのは「愛の重み」と「自己犠牲」の果ての救済です。細谷佳正氏の熱演は、無機質なマスクの奥に潜む葛藤と切実な渇望を見事に表現し、観る者の心を激しく揺さぶります。 演出面では、インディーズならではの研ぎ澄まされた作家性が光ります。孤独や繋がりの尊さが、鮮烈なアクションと詩的な静寂の対比で描き出されています。一人の男が「愛」という塊を背負って生きる覚悟を問い直す、重厚な哲学に満ちた至高の一作です。
監督: Pierre Ito
脚本: Pierre Ito / Takumi Yagihashi
制作会社: Studio Kingyoiro