あらすじ
ボボ(演:小蔵美美)は17歳の高校生で、9歳の時に父と恋人が殉教し、母も病で亡くなった。花の季節に完璧な愛を得られず、連続で二度レイプされた。
命に飢えたボボは死を懇願し、必死になっている。もちろん、恥知らずな若者たちは彼女の心の絶望を理解しず、ただボボの純潔を何度も汚すだけだ。木の若者月男(秋山道夫演)は目の前のすべてをぼんやりと見つめ、耐え難い過去を持っていた。ボボは月男に希望を託し、目の前の若者が彼女を死へ導いてくれることを祈った。そして月男は彼女を自分の内なる世界に連れて行った......
作品考察・見どころ
若松孝二監督が放つ、怒りと虚無が渦巻くモノクロームの衝撃作です。極限まで削ぎ落とされた制約を、純粋な映画的暴力と詩情へと転換させた演出力は圧巻。屋上という限定的な空間で剥き出しになる魂のぶつかり合いは、時代の閉塞感を象徴する残酷なまでの美しさを放っています。
若者の孤立と絶望を抉り出すメッセージ性は、今なお鋭利な刃物のように観る者の胸を刺します。主演の小桜ミミが見せる脆さと強さが同居した圧倒的な実在感は、言葉を超えて人間の深淵を映し出しています。既存の道徳を破壊し、生と死の境界で踊るような映像体験は、映画が持つ原始的な熱量を体現しており、魂を激しく揺さぶります。