No synopsis available.
日活アクションの極北とも言える本作は、長谷部安春監督のデビュー作らしい過剰なまでのエネルギーに満ちています。原色を多用したポップな色彩感覚と、コミックのコマを繋ぎ合わせたような斬新なカット割りは、当時の日本映画の枠を軽々と超越しています。スパイ映画のパロディを思わせる遊び心の中に、先鋭的なモダニズムが宿る唯一無二の映像体験です。 主演の小林旭が放つ圧倒的なカリスマ性と、松原智恵子の凛とした美しさが、非現実的な世界観に見事な説得力を与えています。既存の映画文法を嘲笑うかのように突き進む奔放な演出は、表現の自由を叫ぶ魂の鼓動そのもの。観る者の理性を吹き飛ばし、純粋な映像の快楽に身を任せることの豊かさを、本作は情熱的に突きつけてきます。
監督: 長谷部安春
脚本: 都筑道夫 / 中西隆三
音楽: 山本直純
撮影監督: 永塚一栄
制作会社: Nikkatsu Corporation