九十年代香港アクションの黄金期を象徴する本作は、ユン・ピョウの驚異的な身体能力とヤン・リーチンの凛とした武術が火花を散らす、肉体表現の極致です。重力を無視したかのような立ち回りは、単なる格闘を超え、演者の魂が削り出されるような純粋な美しさを放っています。
背景にあるのは、法の限界を個の正義が超えていく熱量です。CGを排した時代だからこそ成し得た命懸けのスタントと緻密な殺陣の融合は、観る者の本能を揺さぶり、現代映画が失った野性味を思い出させてくれます。スクリーンから溢れ出す「動」のエネルギーに、心底から血が沸き立つ快感を味わえるでしょう。