チョン・ガヨン監督が放つ、欲望に対する剥き出しの正直さが本作の真髄です。従来のロマンス作品が隠してきた人間の滑稽な本音を、軽妙な会話劇の中に容赦なく叩きつける演出は圧巻です。自意識の揺らぎを肯定するような生々しい台詞の応酬は、観る者の倫理観を心地よく揺さぶり、隠された内面の扉をこじ開けるような中毒的な魅力に満ちています。
監督自身が体現する、破天荒ながらも繊細なヒロインの熱演は、実力派キャスト陣との絶妙なアンサンブルによって鮮烈な化学反応を起こしています。これは単なる恋愛コメディではなく、自分自身の不完全さを愛するための鏡のような作品です。虚構と現実の境界線で踊る彼女たちの叫びに、あなたは抗いがたい共感と興奮を覚えるはずです。