あらすじ
事業と家族をめぐり苦い思い出がある男は、血も涙もない冷徹な投資家になった。病気で心臓移植を行うと人生に対する態度が変わり、ある女性に心惹かれていく。
作品考察・見どころ
本作の真骨頂は、歴史の転換点に身を投じた男たちの凄絶な覚悟を、一切の妥協なく描き切った点にあります。白銀の雪原を朱く染める鮮血のコントラストは映像ならではの凄惨な美しさを放ち、静謐な空気の中に渦巻く殺気と使命感を、観る者の五感へダイレクトに突きつけます。
大沢たかおをはじめとする俳優陣による魂を削るような熱演は、歴史の歯車となった個人の葛藤と悲哀を情熱的に浮かび上がらせます。巨大な時代のうねりに抗い、己を無化してまで未来を希求した者たちの、静かなる叫びが聞こえてくるような重厚な人間ドラマに魂が震えます。