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本作が描くのは、あまりにも純粋な信仰が世俗の論理や権威と激突した際に生じる、凄まじいまでの悲劇とカタルシスです。主人公ゼの愚直な誠実さが、教会の排他性や大衆の好奇心を暴き出していく過程は、観る者の倫理観を激しく揺さぶります。カンヌを制した圧倒的な映像美は、白黒のコントラストによって人間の内面に潜む光と影を浮き彫りにし、理不尽な現実に対する静かな怒りを刻みつけます。 レオナルド・ヴィラールの魂を削るような熱演は必見です。巨大な十字架を背負い続けるその背中には、言葉を超えた執念と神聖さが宿っています。個人の純真な誓いが社会的な騒乱へと変質していく残酷な演出は、現代にも通じる鋭い批評性を放っています。これほどまでに人間の尊厳を力強く、美しく捉えた映像体験は他に類を見ません。
監督: アンセルモ・ドゥアルテ
脚本: アンセルモ・ドゥアルテ / ディアス・ゴメス
音楽: Gabriel Migliori
制作: Oswaldo Massaini
撮影監督: H.E. Fowle
制作会社: Cinedistri