あらすじ
男はヤクザの女房に手を出してしまい、彼女をもらう談判のためストリップ小屋を訪れる。しかし、ドスの利いた声と迫力に圧倒され、思わず逃げ出してしまう。次の晩、女に電話で散々嫌みを言われ、男は再度ストリップ小屋へ向かうためバスに乗るのだが…。
作品考察・見どころ
港町の湿り気を帯びた空気感の中で、女たちの情念が静かに、しかし激しく燃え上がる様が白眉です。単なるエロティシズムを超え、孤独な魂が触れ合う瞬間の輝きを、詩情豊かな映像美で描き出しています。山口美也子が見せる憂いを帯びた表情と凛とした佇まいは、観る者の心に深い余韻を残します。
抑制の利いた演出が、登場人物たちの言葉にできない葛藤を際立たせています。身体の繋がりを通じて浮き彫りになるのは、運命への諦念と、それでも温もりを求める切実な人間味です。大人の哀愁が漂う本作は、映像だからこそ成し得た、静謐で情熱的な人間ドラマの極致と言えるでしょう。