あらすじ
“関ヶ原の戦い”を経て、覇権は豊臣家から徳川家へと移った。しかし、未だ徳川家康の天下は盤石とは言えず、反乱分子の芽は決して見過ごすことの出来ない存在だった。そこで、太平の世を願う家康の側近、南光坊天海は、爺に対して反乱を企てる危険のある者を事前に抹殺するための暗殺者集団育成を密かに命じた。それを受け爺は、少女あずみをはじめ戦乱で孤児となった幼子を集めると、過酷な修行を課して最強の戦士へと鍛え上げていく。それから10年、無事修練を終えたあずみら10人の戦士たちは、自らに課せられた尊い使命を信じ希望と闘志に燃えるのだった…。
作品考察・見どころ
上戸彩の鮮烈な輝きがすべてを凌駕する。少女の無垢さと刺客の冷酷さが同居する瞳は、観る者の心を貫く。北村龍平監督によるダイナミックなカメラワークは、時代劇の枠を超えたスタイリッシュな暴力美学を完成させており、若き戦士たちが背負う宿命の重さを、返り血とともに美しく、そして残酷に描き出している。
本作の本質は、凄惨な殺戮の中に宿る純粋な悲哀にある。最強の兵器として育てられた少年少女たちの絆が、使命によって引き裂かれる様はあまりに切ない。圧倒的な速度で展開する殺陣の快感と、平和を祈りながら命を奪い続ける矛盾。その葛藤が、映像の熱量を通じて観る者の魂を激しく揺さぶり、生きることの過酷さを問いかけてくる。