あらすじ
現代より少し未来の東京。水素電池や人型ロボットが実用化された時代。そんな技術の進歩とは裏腹に、犯罪検挙率は低下し、社会不安が増大する一方であった。外見は現代の町並みと変わらないが、混沌の影に覆われた東京を舞台に、合法・非合法を問わず、様々な危険な仕事を請け負う危険代行業を営む三人組がいた。 今回の依頼は、プロ野球のワンマンオーナー桃井桃吉の誘拐。仲間と共に計画を実行しようとするが、裏の顔を持つ桃井の身辺には屈強なボディーガードがついており、一筋縄では行かない。何とか誘拐に成功するものの、桃井桃吉は既に死んでいたのだった。愕然とする仲間達。だが、父の死を知らない桃吉の娘、桃美は執拗にD.S.Aのメンバーを追い詰めていき・・・・・・。
作品考察・見どころ
梅津泰臣監督が放つ、視覚的快楽の極致。一瞬の隙も許さない流麗なアニメーションと、舞踏のように優雅で残酷なバイオレンス描写が、観る者の網膜を強烈に刺激します。スタイリッシュな構図の中に潜む退廃的な美しさは、当時のセル画表現が到達した一つの頂点であり、キャラクターの吐息さえも聴こえてきそうな生々しい躍動感は、今なお色褪せることのない圧倒的な熱量を放っています。
広川太一郎を筆頭とする名優たちが吹き込む魂も圧巻です。ハードボイルドな緊張感と軽妙なユーモアが絶妙に混ざり合い、単なるアクションの枠を超えた深みのある人間模様を描き出しています。理屈ではなく感覚で味わうべき映像美学の結晶。そこに宿る狂気と美のコントラストは、観る者の魂を震わせ、忘れがたい残響を刻み込みます。