大信田礼子の圧倒的なヒロイン像こそが本作の魂です。鮮やかな装いと鋭い眼光を武器に、腐敗した社会の不条理を蹴散らす彼女の姿は、単なる不良少女の暴走を超え、魂の解放を叫ぶジャンヌ・ダルクのような神々しさすら放っています。ポップで過激な色彩感覚が、閉塞感漂う時代の空気を鮮烈に切り裂くカタルシスへと昇華されています。
タイトルの詩情が示す通り、本作には単なるアクションに留まらない深い哀愁と虚無感が通底しています。伴淳三郎や金子信雄といった名優たちが醸し出す人間の業と、孤独な闘いに身を投じるヒロインの純粋さが衝突する瞬間、映像は強烈な磁場を形成します。悔恨さえも無意味だと突き放しながら、それでも己の矜持を貫く生き様は、現代を生きる我々の心に熱く突き刺さります。