本作の真髄は、松方弘樹が体現する圧倒的な熱量と、経済の裏側に潜む欲望の激突にあります。株主総会を戦場に変える総会屋という異色の存在を通じ、巨大資本に挑むアウトローの美学を鮮烈に描写。梅宮辰夫の重厚な演技や池玲子の妖艶な華が、この弱肉強食のドラマに深い陰影を与え、観客の心に火を灯します。
中島貞夫監督の演出は、金と理性が崩壊するスリルを極限まで引き出し、組織の腐敗と人間の業を暴き立てます。単なる犯罪劇を超えた、権力構造の歪みを突く鋭いメッセージ性は今なお強烈です。剥き出しの野心と知略が交錯する、東映実録映画の魂が宿る至高の傑作です。