あらすじ
戦国の世に現れた謎の男・果心居士。彼は様々な術を操り、その目撃・体験談は多くの場所で語られていた。彼が武将松永弾正のもとに呼び出された。弾正は三好義興の妻・右京太夫に恋心を抱いており、どうにかして彼女を手篭めにしようと企んでいたのだった。そこで果心が提案したのは「淫石」を作るという計画だった。「淫石」とはすなわちどんな女の心も蕩かすという催淫剤のこと。それは、女達を果心の配下である七人の忍法僧が強姦し、そこから得られる愛液を煮詰めることによって作られる。その計画のおぞましさに、居合わせた千宗易、柳生新左衛門は戦慄する。
作品考察・見どころ
本作の白眉は、若き真田広之が放つ圧倒的な身体能力と、三役を演じ分けた渡辺典子の神秘的な美しさが織りなす極限の対比にあります。当時の特撮技術を駆使した怪奇的な映像美は、理屈を超えた視覚的衝撃を観客の脳裏に焼き付け、戦国という狂乱の時代を生きる忍びの宿命と、引き裂かれる情念の激しさを鮮烈に描き出しています。
特筆すべきは、千葉真一率いるJACの真骨頂とも言える、スタントを超越した肉体の躍動です。血飛沫と妖術が交錯する耽美な世界の中で、愛する者を守り抜こうとする純真さが、残酷なバイオレンスによって逆説的に際立ちます。死の影が漂う異形の様式美は、映像表現の限界に挑んだ情熱の結晶であり、今なお観る者の心を激しく揺さぶり続けます。