若山富三郎の圧倒的なバイタリティと、喜劇役者としての天賦の才が爆発した一作です。シカゴ帰りを自称する破天荒な男が、日本の任侠社会をかき乱す姿は、硬派なヤクザ映画のセルフパロディとしても極めて秀逸。持ち前の身体能力を活かしたアクションと、どこか憎めない愛嬌のギャップが、作品全体に唯一無二の躍動感を与えています。
本作の真髄は、アメリカ的な外連味と泥臭い義理人情が衝突して生まれる、滑稽でいて熱いエネルギーにあります。山城新伍らとの絶妙な掛け合いは、単なる笑いを超えて、既存のジャンルの枠を軽やかに飛び越える解放感に満ちています。様式美を破壊し、エンターテインメントの根源的な楽しさを追求した演出の冴えを、ぜひ堪能してください。