あらすじ
東京の旅行会社に勤める27歳のOL・よき子。仕事はできるが野暮ったく、全く異性に縁がない。そんなある日、父が再婚した自分よりも年下の義母から、超エリートな堅物男・広野宮彦を紹介される。生まれて初めてのデートを経て、ふたりは親密になっていくが...。
作品考察・見どころ
本作の最大の魅力は、タイトルの通り「アマンドピンク」に彩られた、八〇年代末の洗練された色彩美と都会的センスにあります。樋口可南子が放つ圧倒的な透明感と、大人の余裕を感じさせる軽妙な演技は、観る者を一瞬で恋の魔法にかけてしまいます。単なるロマンスに留まらない、どこか幻想的な演出は、映像という媒体でしか描き得ない贅沢な夢の時間を提供してくれます。
川野太郎や秋本奈緒美とのアンサンブルが奏でる「愛の不確かさと愛おしさ」への考察も実に見事です。洒落た台詞回しの裏に隠された孤独や、ふとした瞬間に溢れ出す本音の交錯は、現代を生きる私たちの心にも鮮烈に響きます。日常を忘れ、色鮮やかな恋の迷宮に迷い込む快感を、ぜひ存分に堪能していただきたい珠玉の一本です。