山田さんは恥ずかしがり屋の高校2年生で、緑委員会のメンバーです。隣のクラスの加瀬は、学校の陸上部のエースである美少女。山田さんが植えたアサガオのおかげで、言葉を交わしたことのない二人の距離が少しずつ縮んでいきます。
この作品の最大の魅力は、言葉を排したからこそ際立つ圧倒的な映像美と情緒的な演出にあります。瑞々しい色彩と繊細な光の表現が、登場人物たちの揺れ動く心の機微を雄弁に物語り、見る者の五感に直接訴えかけます。一瞬の視線の交差や、指先の微かな動きに宿る純粋な熱量は、実写では決して到達できないアニメーションならではの魔法と言えるでしょう。 日常の何気ない風景がこれほどまでに輝いて見えるのは、そこにかけがえのない青春の輝きが凝縮されているからです。誰かを想うことの尊さと、胸が締め付けられるような甘酸っぱさが、奥華子の透明感あふれる楽曲と見事にシンクロし、短い時間の中に深い余韻を残します。この作品は、かつて誰もが抱いたであろう淡くも強烈な感情を呼び覚ます、至高の映像詩です。
監督: 佐藤卓哉
脚本: Hiromi Takashima
音楽: rionos
制作: 寺田悠輔
制作会社: ZEXCS / Pony Canyon