リッキー・ジャーヴェイスが放つ本作は、不謹慎の皮を被った「表現の自由」への真摯なラブレターです。現代社会を覆う過度なポリコレやSNS上の不寛容さを、彼は圧倒的な知性と冷徹なユーモアで完膚なきまでに解体します。ジョークの対象と攻撃の標的は別物であるという彼の哲学は、観る者に思考の転換を迫る鋭利な刃のようです。
タイトルが示す「人間性」の本質とは何か。傲慢さと愛嬌が同居する語り口の先に待っているのは、綺麗事ではない真実の解放感です。単なるコメディの枠を超え、現代を生きる私たちが直面すべき倫理と笑いの境界線を提示する、極めて野心的で情熱的な傑作と言えるでしょう。