ミレニアム目前のシドニーを舞台にした本作の真骨頂は、不確実な未来に揺れる若者たちの魂を、瑞々しくもシニカルな視点で切り取った映像センスにあります。日常に潜む偶然を運命の糸として紡ぐ演出は、単なるロマンスの枠を超え、混沌とした世界を肯定する力強い哲学を提示します。色彩豊かな画面が、彼らの孤独と情熱を鮮やかに浮き彫りにします。
ナオミ・ワッツら名優たちが魅せるアンサンブルは圧巻です。等身大の葛藤を剥き出しの演技で体現する彼女たちの輝きは、観る者の心に深く共鳴し、一歩踏み出す勇気を与えてくれます。人と繋がることの奇跡と可笑しみを謳歌する本作は、変化を恐れるすべての人へ捧げられた、愛すべき人生の賛歌と言えるでしょう。