あらすじ
地球の6千倍もの質量を持つ恒星が発見された。土星探査船・隼によって、その恒星・ゴラスの軌道は地球を目指していることが判明する。地球上の爆発物ではゴラスを粉砕出来ないことを知った国連は、地球その物をロケットに変え、公転軌道上からの離脱を決意する。各国の科学技術者は総力を結集、南極に巨大なロケット噴射口を建造するが……。
作品考察・見どころ
本作の真髄は、地球を移動させるという壮大な空想を、円谷英二の特撮技術で実存する脅威へと昇華させた点にあります。南極に林立する推進機が放つ光、宇宙から迫るゴラスの禍々しい造形は、圧巻の視覚体験をもたらします。破滅を前に国家の壁を越えて英知を結集させる人類の力強さは、現代にこそ響く希望の輝きを放っています。
池部良ら実力派キャストが、荒唐無稽な設定に血の通ったリアリティを吹き込みました。極限状態でも未来を信じて職務を全うする姿は、重厚な人間ドラマを構築しています。絶望を科学への情熱で塗り替える本多猪四郎監督の演出が、本作を不朽のSF叙事詩へと押し上げており、観る者の胸を熱くさせます。
映画化された原作や関連書籍を読んで、映像との違いや独自の世界観を楽しみましょう。