あらすじ
中場利一の同名小説を人気お笑いコンビ・ナインティナイン初主演で映画化した青春グラフティ。監督は井筒和幸。1975年、浪速の下町・岸和田。喧嘩に明け暮れる札付きのワルたちが 殴り殴られ、怒られ助けられ、愛され笑われ、大人になっていく。 今や人気芸人の面々が奏でる、漫才のようなセリフ回しが耳に心地よい、至極のクラシックス。
作品考察・見どころ
井筒和幸監督が描く本作は、若さゆえの純粋さと空虚さが交錯する刹那を鮮烈に切り取っています。ナインティナインの二人が放つ「生」のエネルギーは演技を超え、観る者の本能を揺さぶります。出口のない焦燥感を体現した岡村隆史の鬼気迫る表情は、コメディアンとしての顔を封印した一人の表現者としての凄みに満ちています。
原作小説の内省的な情緒を、映画は暴力の咆哮と泥臭いリアリズムへ昇華させました。岸和田の街の湿り気まで映し出す演出は映像ならではの勝利です。剥き出しの拳と涙で綴られるこの物語は、かつて誰もが抱えた行き場のない情熱を激しく揺さぶり、観客をあの熱狂の渦中へと一気に引きずり込みます。
映画化された原作や関連書籍を読んで、映像との違いや独自の世界観を楽しみましょう。