ロベルト・ベニーニという稀代の表現者が放つ、生のエネルギーが凝縮された圧巻の独白劇です。彼の身体すべてが言葉となり、舞台を縦横無尽に駆け巡る様は、単なるコメディを超え、一種の舞踏のような気高ささえ感じさせます。観客を瞬時に虜にする天性の愛嬌と、予測不能な動きが生み出すダイナミズムこそが、本作の真骨頂といえるでしょう。
鋭い風刺の根底には、人間への慈しみと生を肯定する強烈なメッセージが流れています。知性とユーモアで不条理を笑い飛ばす彼の哲学は、映像を通じて劇場以上の親密さで心に訴えかけます。爆発するような笑いの果てに、温かな感動が胸を打つ、魂のライブ・パフォーマンスです。