バンコクのエキゾチックな風景を背景に、極彩色の美学とスリリングなアクションが火花を散らす本作は、ユーロスパイ映画の黄金時代を象徴する逸品です。犯罪という影の世界を、過剰なまでにスタイリッシュな演出で描き出す映像美は圧巻であり、観る者を一瞬で非日常の熱狂へと誘う情熱的な力に満ちています。
主演のトニー・ケンダルとブラッド・ハリスが織りなす、知性と肉体が完璧に補完し合うバディの化学反応こそが最大の見どころです。軽妙なユーモアを漂わせながらも、ひとたび戦いが始まれば圧倒的な爆発力を見せる二人の躍動感は、現代の作品にはない大らかな色気と力強さを放っており、最後まで観客を魅了し続けます。