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本作の最大の魅力は、徳川吉宗という絶対権力者が抱える孤独と、一人の人間としての情愛が、雪原という極限の地で鮮烈に描かれている点です。松平健が見せる、上様の威厳と浪人・徳田新之助の温かみの対比が、復讐に燃える女性との悲劇を一層際立たせ、観る者の胸を深く打ちます。 特に白銀の世界で繰り広げられる立ち回りは、時代劇の様式美を超えた圧倒的な映像美を放っています。雪中に散る殺陣は、単なる勧善懲悪に留まらない、人間の愛憎や宿命を浄化するような崇高な美学を感じさせます。シリーズの節目を飾るに相応しい、魂が震えるほど情熱的な傑作です。
監督: Masatake Matsuo