香港コメディの神、黄子華と名優・葉德嫻が織りなす化学反応こそが本作の真髄です。恐怖と笑いという相反する感情を同時に揺さぶる演出は、俳優陣の卓越した表現力によって芸術的な域にまで高められています。一瞬の表情で空気を凍りつかせ、次の瞬間には爆笑を誘うその緩急は、まさにプロフェッショナルによる真骨頂と言えるでしょう。
幽霊という異質な存在を介して浮き彫りになるのは、人間の業や家族の絆という重層的なテーマです。謎が解き明かされる過程で、単なるホラーを超えた深い情愛が胸を打ちます。エンターテインメントの中に鋭い人間洞察を潜ませた本作は、映像表現ならではの多層的な魅力に満ちた、香港映画が誇るべき珠玉の逸品です。