本作の本質的な魅力は、ホラーの恐怖を徹底的に笑いへと転換する不謹慎の美学にあります。流行映画を過剰にデフォルメし、恐怖を無意味なドタバタ劇へと解体するエネルギーには、観る者を日常から解放する破壊的な快楽が宿っています。現代の映像消費文化に対する、強烈なカウンターとして機能している点も見逃せません。
主演のアシュレイ・ティスデイルによる真摯な演技が笑いを増幅させ、キャスト陣が自らのイメージを逆手に取ったメタ的な演出も秀逸です。思考を放棄し、過剰なナンセンスの波に身を委ねる体験こそが本作の醍醐味。映画という媒体が持つ、自由で混沌としたパワーを存分に堪能できる、究極のパロディ・エンターテインメントです。