三池崇史監督が放つ本作は、崩壊の極致にある家族が狂気と混沌を経て再生へと向かう、あまりに過激で美しいホームドラマです。デジタルビデオ特有の生々しい質感がタブーを恐れぬ描写にリアリズムを与え、観る者の倫理観を根底から揺さぶります。絶望の底でしか見出せない究極の愛を、剥き出しの表現で描ききった強烈な作家性に圧倒されます。
遠藤憲一や内田春菊らの理性から逸脱した熱演は、異質な他者の介入により家族が真の絆を再構築する過程を鮮烈に刻みます。不快さと多幸感が同居する唯一無二の体験は、既存の映画言語を破壊し、人間の生命力を祝福するかのようです。常識の殻を叩き割り、魂を激しく揺さぶる衝撃作です。