本作は、1960年代という狂乱の時代が孕んでいた「禁じられた欲望」を、冷徹かつ官能的な視線で切り取ったドキュメンタリーの傑作です。モンド映画特有の扇情的な演出を超え、当時の夜の世界に渦巻くエキゾチシズムと、人間の根源的な美しさを映像に刻み込んでいます。虚実が入り混じる独特の空気感が、観る者を妖艶な迷宮へと誘います。
最大の見どころは、ブリジット・バルドーをはじめとするキャストが放つ圧倒的な磁力です。彼女たちが映し出される瞬間の華やかさと、ナイトクラブの裏側に漂う虚無感のコントラストは、映像でしか表現し得ない詩情を湛えています。失われた時代のきらめきを鮮烈に追体験させる、まさに官能と視覚の祝祭と言えるでしょう。