あらすじ
元劇作家で世捨て人のような暮らしをしている高介は港で不思議な女・汐里と出会う。家に泊めてほしいという彼女の願いを一度は退けるが、後日、行きつけのカフェでウェイトレスとして働く彼女と再会する。そんな2人の前に、かつての劇団仲間で高介の女だった演出家の響子が現れ、汐里に芝居に参加しないかと持ちかける。
作品考察・見どころ
この作品の魅力は、理屈を超えた生命の躍動を「風」と「肉体」で描き切った点にあります。塩田明彦監督による瑞々しい演出は、単なる官能の枠を鮮やかに飛び越え、自然のエレメントと人間の本能がぶつかり合う瞬間の美しさを捉えています。桝田幸希の圧倒的な野性味と、永岡佑の静謐な佇まいが火花を散らす様は、まさに映画的興奮の極致と言えるでしょう。
文明のしがらみから逃れようとする男と、生の輝きを全うする女。二人の滑稽で切実な攻防戦は、現代社会で摩耗した私たちの「生きる手触り」を激しく揺さぶります。身体能力を最大限に活かしたアクションに近い表現は、言葉に頼らずとも魂の交感を映し出せる映画の可能性を証明しています。剥き出しの生命力がスクリーンから溢れ出す、至高の純愛映画です。
興行成績
興行収入: $268 (0億円)
※製作費・興行収入はTMDBのデータを参照しています。収支は(興行収入 - 製作費)で算出したFindKey独自の推定値であり、広告宣伝費や諸経費は含まれません (1ドル=150円換算)。