閉鎖病棟を毒気溢れるエンタメへと昇華させた演出が光る傑作です。内田有紀の剥き出しの焦燥感と、蒼井優の凄絶な肉体表現は、観る者の心に強烈な爪痕を残します。日常の裏側の危うさを抉り出し、脆さと逞しさを同時に描く視線は、冷徹でありながら不思議な慈愛に満ちています。
極彩色のアートワークと特異なテンポで、心の混濁を体感させる映像表現は圧巻。宮藤官九郎ら豪華俳優陣の怪演は、観客を正気と狂気の境界へと引きずり込みます。既成概念を解体し、真の「自分」を問い直す強烈なエネルギーに満ちた衝撃を、ぜひ全身で受け止めてください。