このアニメーション作品が放つ、既存の美意識を根底から覆すような「ヘタウマ」の極致とも言えるビジュアルは、観る者の生理的な感覚を激しく揺さぶります。荒々しくも生々しい描線によって描き出されるのは、聖なるものと世俗的なものが渾然一体となったカオスな世界観です。完成された調和をあえて拒絶するような、剥き出しの表現力が持つプリミティブなエネルギーこそが、本作の真骨頂と言えるでしょう。
画面から溢れ出すナンセンスな笑いと、その裏側に潜む虚無感や残酷さが、観る者に強烈な違和感と中毒性を植え付けます。神性という崇高な概念を、肉体や内臓といった極めて即物的なメタファーで解体していくプロセスは、一種の哲学的な暴力性さえ感じさせます。理屈を介さず網膜に直接突き刺さるような異形の映像体験は、アニメーションという表現媒体の持つ自由と深淵を同時に見せつけてくれます。