本作の真髄は、ペンという武器一本で不条理に立ち向かう女性の気高き精神性にあります。人種差別が色濃い時代、沈黙が美徳とされる空気に抗い、正義を貫く孤独と使命感の激突が圧倒的な熱量で描かれています。ジャーナリズムの根源的な意義を問う物語の重厚さは、現代に生きる私たちの胸をも熱く焦がすはずです。
主演のジェーン・シーモアが見せる、優雅さと強靭さが同居した演技は見事というほかありません。絶望の淵で不屈の意志を宿す彼女の眼差しは、作品を導く光となっています。真実を綴り続ける尊さを、洗練された演出とキャストの魂の呼応で昇華させた、心を揺さぶる至高のヒューマンドラマです。